2015/01/29(Thu) 13:
28:37
(記事を書いている時点で)現在6歳の息子、今まで発達検査は何回も行ってきました。高機能自閉症児のIQというのはとても変わりやすいもののようですね。もちろん、検査する方との相性や、その日のコンディションでの上下もありますが、もっと違った意味での成長による劇的変化があります。当然個人差はありますが、私の周りの自閉症児仲間では3歳当時にIQ70前後だった軽度知的障害と言われたお友達が、6歳にはIQ120になったケースもあります。
かくいうわが息子も4歳6か月ではIQ84(境界域)でしたが、6歳0か月ではIQ118まで伸びました。
これらについて、過去の検査記録を振り返りながら、母親目線で感じてきたことを、書いていきたいと思います。
(念のため、以下の文章で出てくる「自閉症児」という表現は、「うちの子と似たタイプの自閉症児」と読み替えて読んでいただけると幸いです。自閉症児も千差万別ですからね!!!)
★ 発達検査の記録 ★
1)2歳半(K式発達検査)…98点(100が平均なので、ほぼ標準)
…心理士さんがやってきて自宅で受けた初めての検査。幼稚園受験の準備をしていたのでペーパー的にはよくできたのだと思います。運動面での遅れ(ジャンプなど)を指摘されました。当時住んでいたのが関西だったのでK式発達検査だったのかな?
2)4歳0か月(田中ビネー式知能検査)…IQ86(境界域)
…関東に引っ越して初めての検査。病院の個室で親もそばにいて行いました。見ていて印象的だったのは、「とても歯がゆい」ということでした。
歯がゆい理由は、できるはずの問題が質問のされ方のつまずきによって、全然できないからです。例えば、「このおはじきは何個?」と聞かれて、2個や3個のおはじきの数認識が完璧にできていても、質問の仕方を変えて「じゃあおはじきを2個(検査者の)手に載せて?」と言われると、全部載せちゃう、といったことが起きたからです。親からしたら、本人が2個や3個の認識が完璧にできていることがわかっています。でも、少し質問の仕方が複雑になると、全くできないのです。
複数の指示を同時に実行することが難しい(そして相手がどのような答えを求めているかを察するのが難しい)自閉症児には、質問が複雑になったことで、数の概念の検査であるはずが、それ以外の問題によって阻害されてしまって実行できないってことになってしまいがちです。もちろん、この検査の中では、質問を発展的にした中でも、数の認識を正確に実行できるかを見ているのだとは思いますが、この質問を複雑にするというワンステップの大きさは、健常児と自閉症児では大変さが全く違うのです!(下の子は健常児なのでその差を痛感する日々です)
そんなことを繰り返して、「もっとできるよね?こんなはずじゃないのに!」という検査の時間が私には苦痛でした。心理士さんには、「勉強の出来、不出来と必ずしも関連するものじゃなくて、どちらかというと社会で仕事をする際に、正確にタスクを実行できるかどうかの力を見るのに近い」と言われ、なんとか納得しました。
確かに、(特に耳で聞いただけだと)指示を正確に実行することがなにより難しいわが子(4歳ごろまでは本当にそうだった)。それがきちんとできない限り、図形にしたって数にしたって言葉にしたって、どんな知的分野の検査を受けても、その知的分野以前の問題になっちゃうわけです。
でも、ここに、高機能自閉症児のIQは途中から爆発的にアップする(ことがある)というヒントがあるんだと思います。Wikiの知能指数のページには(2015年初旬時点)「知能検査時の体調や感情的状態によって、IQがかなりの程度上下すると言われている」などと書いているけれど、それとは別の問題です。
田中ビネー式の知能検査は、「指示をある程度正確に理解し、実行できるか」という部分と「それぞれの知的分野(と呼ぶべきかわからないけど、言語・数・構成…等の各分野)への理解度」の両方が必要とされるように思います。そしてこの2つは、それぞれ判断されるものではなく、前者の「指示理解&実行」能力が年齢相応にあって初めて後者の「各知的分野への理解度」に進むかたちになっています。
しかし自閉症児は往々にして「指示理解&実行」レベルが年齢相応に発達していないので、「各知的分野の理解度」までは検査が及ばなくなってしまうわけです。
そういうわけで「指示理解&実行」レベルが、普段の生活にはほぼ支障ないレベル(≒田中ビネーの最低限の指示理解ができるレベル)まで発達してくると(うちの子は5歳後半だっかな?)突然、全ての歯車が合って、検査を次々クリアするわけです。だから、数値はかなり変わっても、親からみたら、子供の知的レベルはゆるりと成長した以外には全く変わってません。確かに、その頃には生活で大変だった部分が随分楽になってきたりはするんだけれど。
もし、同じような感覚で検査を受けて、落胆された方は、「うちはいつかIQあがるかも?」って思っていいかもしれません。ただ、たかがIQなんですけどね。IQ高くたって生活や社会でうまく活用できなかったら意味もないのでね。。
それでも、自閉症児の親が、(評価されきれていない)低い知能指数を見せられて「この子は自閉症なだけではなく、知的にも問題があるんだ」って思った時のショックは大きいわけですよ。少なくとも数年間、私が「息子は知的にも問題があるんだ…」とさらなる追い打ちをかけられたような気持ちでいたのは事実です。
「知能」をどうとるかにもよりますが、本人はゆるりと成長しているだけなのに、数値が一気に変わっているという時点で、自閉症児に対しては、田中ビネー式知能検査は、そぐわない部分があると言わざるを得ないのだと私は思います。
だから、「社会人として仕事をする際に、正確にタスクを実行する力」もさることながら「質問の方法を本人に合わせた場合、どこまで各カテゴリーについて理解する力があるのか」を知る検査っていうのもあったら彼らの生き方のヒントになったりするんじゃないのかな~って思うんですけどね。
3)4歳6か月(田中ビネー式知能検査)…IQ84(境界域)
…前回の検査から半年しか空いてないですね。本来は、期間を空けないと、検査問題そのものを覚えてしまう学習効果で正しい検査結果とならなかったりするそうですね。でも、障害児は忙しいわけですよ。療育手帳(愛の手帳)の申請だったり、就学するための検査だったり、訓練を受けるための検査だったり。息子の場合、これはST(言語聴覚療法)を受けるための検査でした。
この時には、田中ビネーだけではなく、(もう忘れちゃったけど)ほかの検査も合わせて1か月くらいで全部で3種類くらい行いました。毎週のように続く検査で、息子も本当に辟易してました…。それでもこの数値、頑張ったと言ってあげたいな。
そして、自閉症の子にありがちな、分野によってバラバラな出来となる結果でした。
内容的には、息子が年齢以上になったのは言語の比較の問題。
年齢よりとても低いとされたのは構成と模写の問題。構成の力(いわゆるパズル的なもの)は、自閉症の人だと、むしろとても得意だという話もよく聞きますが、息子は逆。息子はこの分野のLDと言えるほどに構成の能力が全くありません。簡単なパズルも、息子にはなかなか解くことができないのです。ここができないという検査結果は、「その通り!」と言わざるを得ませんね。
一方で、模写については、2)の時の検査と同じ「歯がゆい!実力が発揮できていないな」といった感覚でした。
息子は特殊能力として、カメラ的にマークなどを脳に記録し、時間経過してからそっくりに描きだすことができます。バスにひとたび乗ると、そのバス停名を漢字で全て覚え、帰宅後に路線図を書き出すことができます。そして、ゴシック体など字体などにもこだわりがあって、活字のような字を書きだす力もあります。その辺の大人よりずっと字も美しいです。
そんな息子が、なぜこの模写の検査をクリアできなかったか。それは、やはり、指示理解にありました。記憶は定かじゃないのですが、心理士さんは検査の際に「この絵と全く同じに描いてね」的なことを言っていたと思います。もしかしたら「大きさもそっくりになるように」なんていうヒントもあったかもしれません?(←忘れちゃった)
でも、その言葉を、息子はちゃんと聞いていないわけです。普通だったら、この声掛けに、「大きさもそろえてそっくりに書くことが評価につながるんだ」とある程度言葉の中から推測できるわけです。しかし、息子は、サイズを違えて美しい形で模写していました。検査の評価には、この線はここからここの枠内を通っているか、などで評価が行われます。いくらそっくりに描けていても、ここで彼は検査をクリアすることがいつもできないんですね(笑)。「全く同じに描く」という声掛けの意味を、図示して説明してくれたら、できるかもしれませんね。「全く同じ、というのは、このように大きさや場所をきちんとそろえて書くことなんですよ。そこを評価するんですよ」ってね(笑)。もちろんその説明をしちゃうと本来の検査とずれちゃうんでしょうけどね。
親からみたら、彼の能力の中でも最も優れているのが模写の力です。本物そっくりのお札を描いたりしますし、書道、習わせていますが、かなりのものです。でも、検査は通りません。検査では測れないものですね。
4)5歳6か月(田中ビネー式知能検査)…IQ108
…これは、小学校就学を前に自治体から勧められた検査でした。この頃、自治体が行う療育に週1回通っていたので、選ぶ間もなく「★君の次の知能検査は●日ですよ~」って言われてそのまま行ってきた感じです。ここから、親と息子は別室で試験を受けるようになりました。ので、試験の経緯はわかりませんが、おそらく最低限の「指示理解&実行」ができるようになり、一気に歯車がかみ合いだしたのでしょう
一気に20以上もIQが上がりました。
年齢以上とされた分野は数。ここでようやく、本来の息子の力が検査に反映され出したように思いました。なかなか通らなかった数の検査ですが、数字は大好き、この分野の検査をクリアできるようになったことが、指示理解への進みを示すものだと思いました。
5)6歳0か月(田中ビネー式知能検査)…IQ118
…これは療育手帳の更新のための検査でした。半年前までの数値しか認めてもらえないので、また知能検査の受け直しです。。前回と半年しか空いていない検査、これは学習効果があってアップしてしまったところもあるかもしれませんね。なんていったって彼にしたらもう4回やったことある問題なんですもの。でも、新しい領域にも進んで正解しているということは、それなりに理解も伴っていると考えたいですね。
こんなに何回も知能検査なんて受けたくないんです。本当は。子供にだって負担です。でも、障害児はあらゆる場面でこの「知能指数」による評価で振り分けられる機会があります。それぞれのタイミングで「前回の検査からだと、評価が有効とされる期限が切れています」としょっちゅう言われ、毎回検査を受けることになります。自閉症児ゆえにこれまた、年齢(月齢)でかなり変化があるものですから、「今のIQが知りたい」というのもあるのかもしれませんが。
この時、年齢を上回っていた領域は、主に数。(健常児ではそんな人も珍しくはないでしょうが)就学前に足し算・引き算は好きで勝手にやっていたので、そのあたりの問題はぐいぐい進んでしまいます。
一方で年齢を下回っていた領域は、構成と、模写。
これは言うまでもなく、前者は実力、後者は指示理解の問題(笑)。
彼の6歳までに5回も受けた知能検査は、おそらくここでいったんストップしそうです。それは、就学に伴って療育をやめたからです。
結論:自閉症児の本当の知能は、低年齢であればあるほど、田中ビネー式知能検査では測ることができない可能性がある。
そして、自閉症児がこれだけ多くいるのだから、自閉症児向けに、指示理解のレベルを検査するものと、他の知的領域を検査するものを形を変えて作ってもらいたい。
そして…IQと、社会的に活躍できるか否かは、必ずしも関係があるわけじゃなさそうであるので、自閉症児の親は、あまり一喜一憂しないほうがよさそうである、ということ。(これはいろんなものを調べて感じだだけのことで、多分、の予測です。子供はまだ6歳なので。根拠も自分の言葉でここにはまだ書くことができません。)
以上でございます!!
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かくいうわが息子も4歳6か月ではIQ84(境界域)でしたが、6歳0か月ではIQ118まで伸びました。
これらについて、過去の検査記録を振り返りながら、母親目線で感じてきたことを、書いていきたいと思います。
(念のため、以下の文章で出てくる「自閉症児」という表現は、「うちの子と似たタイプの自閉症児」と読み替えて読んでいただけると幸いです。自閉症児も千差万別ですからね!!!)
★ 発達検査の記録 ★
1)2歳半(K式発達検査)…98点(100が平均なので、ほぼ標準)
…心理士さんがやってきて自宅で受けた初めての検査。幼稚園受験の準備をしていたのでペーパー的にはよくできたのだと思います。運動面での遅れ(ジャンプなど)を指摘されました。当時住んでいたのが関西だったのでK式発達検査だったのかな?
2)4歳0か月(田中ビネー式知能検査)…IQ86(境界域)
…関東に引っ越して初めての検査。病院の個室で親もそばにいて行いました。見ていて印象的だったのは、「とても歯がゆい」ということでした。
歯がゆい理由は、できるはずの問題が質問のされ方のつまずきによって、全然できないからです。例えば、「このおはじきは何個?」と聞かれて、2個や3個のおはじきの数認識が完璧にできていても、質問の仕方を変えて「じゃあおはじきを2個(検査者の)手に載せて?」と言われると、全部載せちゃう、といったことが起きたからです。親からしたら、本人が2個や3個の認識が完璧にできていることがわかっています。でも、少し質問の仕方が複雑になると、全くできないのです。
複数の指示を同時に実行することが難しい(そして相手がどのような答えを求めているかを察するのが難しい)自閉症児には、質問が複雑になったことで、数の概念の検査であるはずが、それ以外の問題によって阻害されてしまって実行できないってことになってしまいがちです。もちろん、この検査の中では、質問を発展的にした中でも、数の認識を正確に実行できるかを見ているのだとは思いますが、この質問を複雑にするというワンステップの大きさは、健常児と自閉症児では大変さが全く違うのです!(下の子は健常児なのでその差を痛感する日々です)
そんなことを繰り返して、「もっとできるよね?こんなはずじゃないのに!」という検査の時間が私には苦痛でした。心理士さんには、「勉強の出来、不出来と必ずしも関連するものじゃなくて、どちらかというと社会で仕事をする際に、正確にタスクを実行できるかどうかの力を見るのに近い」と言われ、なんとか納得しました。
確かに、(特に耳で聞いただけだと)指示を正確に実行することがなにより難しいわが子(4歳ごろまでは本当にそうだった)。それがきちんとできない限り、図形にしたって数にしたって言葉にしたって、どんな知的分野の検査を受けても、その知的分野以前の問題になっちゃうわけです。
でも、ここに、高機能自閉症児のIQは途中から爆発的にアップする(ことがある)というヒントがあるんだと思います。Wikiの知能指数のページには(2015年初旬時点)「知能検査時の体調や感情的状態によって、IQがかなりの程度上下すると言われている」などと書いているけれど、それとは別の問題です。
田中ビネー式の知能検査は、「指示をある程度正確に理解し、実行できるか」という部分と「それぞれの知的分野(と呼ぶべきかわからないけど、言語・数・構成…等の各分野)への理解度」の両方が必要とされるように思います。そしてこの2つは、それぞれ判断されるものではなく、前者の「指示理解&実行」能力が年齢相応にあって初めて後者の「各知的分野への理解度」に進むかたちになっています。
しかし自閉症児は往々にして「指示理解&実行」レベルが年齢相応に発達していないので、「各知的分野の理解度」までは検査が及ばなくなってしまうわけです。
そういうわけで「指示理解&実行」レベルが、普段の生活にはほぼ支障ないレベル(≒田中ビネーの最低限の指示理解ができるレベル)まで発達してくると(うちの子は5歳後半だっかな?)突然、全ての歯車が合って、検査を次々クリアするわけです。だから、数値はかなり変わっても、親からみたら、子供の知的レベルはゆるりと成長した以外には全く変わってません。確かに、その頃には生活で大変だった部分が随分楽になってきたりはするんだけれど。
もし、同じような感覚で検査を受けて、落胆された方は、「うちはいつかIQあがるかも?」って思っていいかもしれません。ただ、たかがIQなんですけどね。IQ高くたって生活や社会でうまく活用できなかったら意味もないのでね。。
それでも、自閉症児の親が、(評価されきれていない)低い知能指数を見せられて「この子は自閉症なだけではなく、知的にも問題があるんだ」って思った時のショックは大きいわけですよ。少なくとも数年間、私が「息子は知的にも問題があるんだ…」とさらなる追い打ちをかけられたような気持ちでいたのは事実です。
「知能」をどうとるかにもよりますが、本人はゆるりと成長しているだけなのに、数値が一気に変わっているという時点で、自閉症児に対しては、田中ビネー式知能検査は、そぐわない部分があると言わざるを得ないのだと私は思います。
だから、「社会人として仕事をする際に、正確にタスクを実行する力」もさることながら「質問の方法を本人に合わせた場合、どこまで各カテゴリーについて理解する力があるのか」を知る検査っていうのもあったら彼らの生き方のヒントになったりするんじゃないのかな~って思うんですけどね。
3)4歳6か月(田中ビネー式知能検査)…IQ84(境界域)
…前回の検査から半年しか空いてないですね。本来は、期間を空けないと、検査問題そのものを覚えてしまう学習効果で正しい検査結果とならなかったりするそうですね。でも、障害児は忙しいわけですよ。療育手帳(愛の手帳)の申請だったり、就学するための検査だったり、訓練を受けるための検査だったり。息子の場合、これはST(言語聴覚療法)を受けるための検査でした。
この時には、田中ビネーだけではなく、(もう忘れちゃったけど)ほかの検査も合わせて1か月くらいで全部で3種類くらい行いました。毎週のように続く検査で、息子も本当に辟易してました…。それでもこの数値、頑張ったと言ってあげたいな。
そして、自閉症の子にありがちな、分野によってバラバラな出来となる結果でした。
内容的には、息子が年齢以上になったのは言語の比較の問題。
年齢よりとても低いとされたのは構成と模写の問題。構成の力(いわゆるパズル的なもの)は、自閉症の人だと、むしろとても得意だという話もよく聞きますが、息子は逆。息子はこの分野のLDと言えるほどに構成の能力が全くありません。簡単なパズルも、息子にはなかなか解くことができないのです。ここができないという検査結果は、「その通り!」と言わざるを得ませんね。
一方で、模写については、2)の時の検査と同じ「歯がゆい!実力が発揮できていないな」といった感覚でした。
息子は特殊能力として、カメラ的にマークなどを脳に記録し、時間経過してからそっくりに描きだすことができます。バスにひとたび乗ると、そのバス停名を漢字で全て覚え、帰宅後に路線図を書き出すことができます。そして、ゴシック体など字体などにもこだわりがあって、活字のような字を書きだす力もあります。その辺の大人よりずっと字も美しいです。
そんな息子が、なぜこの模写の検査をクリアできなかったか。それは、やはり、指示理解にありました。記憶は定かじゃないのですが、心理士さんは検査の際に「この絵と全く同じに描いてね」的なことを言っていたと思います。もしかしたら「大きさもそっくりになるように」なんていうヒントもあったかもしれません?(←忘れちゃった)
でも、その言葉を、息子はちゃんと聞いていないわけです。普通だったら、この声掛けに、「大きさもそろえてそっくりに書くことが評価につながるんだ」とある程度言葉の中から推測できるわけです。しかし、息子は、サイズを違えて美しい形で模写していました。検査の評価には、この線はここからここの枠内を通っているか、などで評価が行われます。いくらそっくりに描けていても、ここで彼は検査をクリアすることがいつもできないんですね(笑)。「全く同じに描く」という声掛けの意味を、図示して説明してくれたら、できるかもしれませんね。「全く同じ、というのは、このように大きさや場所をきちんとそろえて書くことなんですよ。そこを評価するんですよ」ってね(笑)。もちろんその説明をしちゃうと本来の検査とずれちゃうんでしょうけどね。
親からみたら、彼の能力の中でも最も優れているのが模写の力です。本物そっくりのお札を描いたりしますし、書道、習わせていますが、かなりのものです。でも、検査は通りません。検査では測れないものですね。
4)5歳6か月(田中ビネー式知能検査)…IQ108
…これは、小学校就学を前に自治体から勧められた検査でした。この頃、自治体が行う療育に週1回通っていたので、選ぶ間もなく「★君の次の知能検査は●日ですよ~」って言われてそのまま行ってきた感じです。ここから、親と息子は別室で試験を受けるようになりました。ので、試験の経緯はわかりませんが、おそらく最低限の「指示理解&実行」ができるようになり、一気に歯車がかみ合いだしたのでしょう
一気に20以上もIQが上がりました。
年齢以上とされた分野は数。ここでようやく、本来の息子の力が検査に反映され出したように思いました。なかなか通らなかった数の検査ですが、数字は大好き、この分野の検査をクリアできるようになったことが、指示理解への進みを示すものだと思いました。
5)6歳0か月(田中ビネー式知能検査)…IQ118
…これは療育手帳の更新のための検査でした。半年前までの数値しか認めてもらえないので、また知能検査の受け直しです。。前回と半年しか空いていない検査、これは学習効果があってアップしてしまったところもあるかもしれませんね。なんていったって彼にしたらもう4回やったことある問題なんですもの。でも、新しい領域にも進んで正解しているということは、それなりに理解も伴っていると考えたいですね。
こんなに何回も知能検査なんて受けたくないんです。本当は。子供にだって負担です。でも、障害児はあらゆる場面でこの「知能指数」による評価で振り分けられる機会があります。それぞれのタイミングで「前回の検査からだと、評価が有効とされる期限が切れています」としょっちゅう言われ、毎回検査を受けることになります。自閉症児ゆえにこれまた、年齢(月齢)でかなり変化があるものですから、「今のIQが知りたい」というのもあるのかもしれませんが。
この時、年齢を上回っていた領域は、主に数。(健常児ではそんな人も珍しくはないでしょうが)就学前に足し算・引き算は好きで勝手にやっていたので、そのあたりの問題はぐいぐい進んでしまいます。
一方で年齢を下回っていた領域は、構成と、模写。
これは言うまでもなく、前者は実力、後者は指示理解の問題(笑)。
彼の6歳までに5回も受けた知能検査は、おそらくここでいったんストップしそうです。それは、就学に伴って療育をやめたからです。
結論:自閉症児の本当の知能は、低年齢であればあるほど、田中ビネー式知能検査では測ることができない可能性がある。
そして、自閉症児がこれだけ多くいるのだから、自閉症児向けに、指示理解のレベルを検査するものと、他の知的領域を検査するものを形を変えて作ってもらいたい。
そして…IQと、社会的に活躍できるか否かは、必ずしも関係があるわけじゃなさそうであるので、自閉症児の親は、あまり一喜一憂しないほうがよさそうである、ということ。(これはいろんなものを調べて感じだだけのことで、多分、の予測です。子供はまだ6歳なので。根拠も自分の言葉でここにはまだ書くことができません。)
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2011/05/22(Sun) 08:
32:37
先日アスペと診断された息子について気になるところを書きとめます。
★お友達に一切興味がない。
幼稚園に通って1ヶ月。隣の席に座っている女の子のフルネームだけ覚えてきました。普段、大人には話しかけることもありますが、自分から同世代の子供に話しかけていくことは基本ありません。先日、従兄の家に泊まった際には、1歳半上の従兄には「あれなんだ~?」と指をさしながらしきりに話しかけていましたが、指差す先にはなにもなし。普段家族との会話ではそこまで無意味なことは言わないので、おそらく緊張で「何か話しかけないと」と思って無理していたのではと思いました。大人が本人の興味に合わせてくれれば、コミュニケーションは成り立ちます。ただし、ほとんど会話は自分の希望を述べる一方的なもの。質問に答えるのは比較的苦手です。(名前・年齢・好きな色・これなあに?・さっき何食べた?・これいくつ?等、簡単な質問には答えられます。)
★興味の対象に偏りがある。
車が大好きでした。(最近車ブームが終わりつつある。)自閉症にありがちな、車の中でもタイヤが大好きです。部屋に寝転がって耳を床につけるかたちで顔を横に向け、目の前でミニカーを前後させてタイヤの動きを見る、という行為をよくしていました。(今もたまにします。)ベビーカーに乗っていても、身を乗り出してベビーカーの前輪タイヤをよく見つめていました。
他にも扇風機、換気扇、水車等、回るものにとても興味を示します。
また、比較的ロゴマークを覚えるのが得意、2歳の早い時点でCMで見かけた「すき家」を街中で見つけると「『すき家』あったね!」等も言っていましたし、車好きなので車のメーカーロゴ(ホンダ、トヨタ、ダイハツ、三菱………ベンツ、フォルクスワーゲン、BMW)は即覚えました。ロゴはそれだけ即覚えられるわりには、3歳になってもアンパンマンをドラえもんと言ってみたり(どちらも特にアニメなど見せていませんが、色々な場所で出会うキャラクターですよね。)全くそういうキャラクターには興味を示さない様子です。
街の風景を覚えるのも得意で、車で通った道をとてもよく覚えているようです。家から車で30分先の家のペットの病院(2~3回行ったことがある)の近くを通った時も、「こっちに行ったらペットの病院だね」と言っていました。他にも、先日通った際にこの交差点にあった車が何色だったのか、等、覚えていて言うので視覚が鋭い状態なのかなあと思います。
「手をひらひらさせる」「体をゆする」「ぴょんぴょん跳ねる」等、いかにも一見して奇異にみえるような症状はありません。
★ストレスがたまると精神的な疾患が出やすい
3歳までの激しい夜泣き(1時間くらい続く、ピークの2歳ごろにはポルターガイストばりに暴れていました。)、寝起き泣き(昼寝の後には毎日1時間ほど、3歳ごろに減少。)、トイレトレ中のチックやどもり、夜間の成長痛などの症状がよく出る。
★言語発達はやや遅い程度
初語は1歳2ヶ月、2語文は2歳、3歳2ヶ月の現在はほとんど問題なく会話ができます。ただし「ただいま&おかえり」の使い分けや「してあげる、してもらう、してください」等の立場によって使い分ける言葉がマスターできていません。上にも書きましたが、幼稚園の面接で聞かれるような簡単な質問は答えられますが、「今日幼稚園でなにをした?」といった抽象的で幅広い質問にはほとんど答えてくれません。(←言語発達の問題とはちょっと違うのかな?)
ただ、話し始めが格別遅いわけではなかったわりには、いまひとつ言葉遣いがスムーズにならないという違和感はあります。
★集団活動が苦手
「想像力の欠如」と言われる部分なのでしょうか。空気を読むのが苦手で「今は何をするときか」をなかなか理解できません。1歳~2歳で通っていたヤマハはほどんどレッスン中放浪して音響機材ばかり触っていました。幼稚園に入園したばかりのとき(3歳0ヶ月)は、しょっちゅう教室から脱走していたり、朝礼で並ぶときなどフラ~っと輪から外れてしまうことも多々、集団のダンス遊びなども、興味をなくして輪から外れることはよくあります。ただ、ルーチンの多い幼稚園に通っていたこともあり、入園して1ヶ月ほどで随分皆と同じ行動はとれるようになってきたようです。
★スタート&ストップがかかりにくい
「●●をしてください!」と言われても、動き出しが本当に遅いです。幼稚園の他のお友達を見ていても、帰るときの靴の履き替えの指示などをぱぱっとこなしますが、息子は「ダ~ラダラ」としていて動きません。自分で靴を履けないわけじゃないのですが、「やる気にならない」という印象です。
また、「●●をやめなさい!」と言ってもなかなかやめてくれません。(これも3歳を過ぎて随分よく聞いてくれるようにはなりましたが…。)なんというか「やめなさい、の指示を聞かなければいけない理由がわからない」という感じでしょうか。
★運動が苦手
上手にジャンプできるようになったのは3歳直前だったかと思います。いまだに普通のボールをキャッチすることができません。(風船ならギリギリキャッチボールできます。)
★ひとり遊びが下手
遊びを創造するのが苦手なのかな…すぐ大人に遊びを提供してもらいたがります。ブロック遊びなども、「作って」「やって」と言うばかりで自分ではなかなかやりません。
***********************************************************
できることもたくさんあります。
★数の理解は5まではできます。
★ひらがなは8割がた覚えていてカルタなども上手です。(ただしこれは視覚優位だからかな?)
★歌は上手です。
★人間の絵は上手に描けます。
★○や□は上手に描けます。
★妹をとても可愛がっています。
★お買い物やお散歩の際はちゃんと一緒について来てくれます。
★慣れた大人にはとても人懐っこいです。「○○先生、遊ぼう♪」等、誘ったりもします。
★親への執着は多分薄いほうなので、親子分離は問題ありませんが、親を見つけた時には満面の笑みも出るし、幼稚園の別れ際に泣いたりしたこともあります。
★手遊び、リズムダンスが好きで上手。
★トイレトレーニングはほぼ完ぺきです。
★靴下履き・靴履き・ボタン留め・パンツやズボン履きはほぼ問題なし。(かぶりものの上着は7割がた、前開きの上着はまだ袖を通す側を間違えたり、背中に衣類を回してもう片方の手を入れるのができていません。)
***********************************************************
なんというか、現時点では世間の人から見たら「あんまりお返事が上手じゃない、説明が下手、指示が通りにくい、友達に興味がない」あたりが気になるだけの子供です。家庭内では今ほとんど困っていることがなくて、でも、集団生活になると人と違うところが目立つ感じです。
明らかに息子にアスペの傾向があって、療育が必要とされていることに異存はないのですが、3歳で確定診断を受けてしまうほどの重さなのかなあ?という違和感は正直感じているほど「ぱっと見はかなり普通の子」です。
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★お友達に一切興味がない。
幼稚園に通って1ヶ月。隣の席に座っている女の子のフルネームだけ覚えてきました。普段、大人には話しかけることもありますが、自分から同世代の子供に話しかけていくことは基本ありません。先日、従兄の家に泊まった際には、1歳半上の従兄には「あれなんだ~?」と指をさしながらしきりに話しかけていましたが、指差す先にはなにもなし。普段家族との会話ではそこまで無意味なことは言わないので、おそらく緊張で「何か話しかけないと」と思って無理していたのではと思いました。大人が本人の興味に合わせてくれれば、コミュニケーションは成り立ちます。ただし、ほとんど会話は自分の希望を述べる一方的なもの。質問に答えるのは比較的苦手です。(名前・年齢・好きな色・これなあに?・さっき何食べた?・これいくつ?等、簡単な質問には答えられます。)
★興味の対象に偏りがある。
車が大好きでした。(最近車ブームが終わりつつある。)自閉症にありがちな、車の中でもタイヤが大好きです。部屋に寝転がって耳を床につけるかたちで顔を横に向け、目の前でミニカーを前後させてタイヤの動きを見る、という行為をよくしていました。(今もたまにします。)ベビーカーに乗っていても、身を乗り出してベビーカーの前輪タイヤをよく見つめていました。
他にも扇風機、換気扇、水車等、回るものにとても興味を示します。
また、比較的ロゴマークを覚えるのが得意、2歳の早い時点でCMで見かけた「すき家」を街中で見つけると「『すき家』あったね!」等も言っていましたし、車好きなので車のメーカーロゴ(ホンダ、トヨタ、ダイハツ、三菱………ベンツ、フォルクスワーゲン、BMW)は即覚えました。ロゴはそれだけ即覚えられるわりには、3歳になってもアンパンマンをドラえもんと言ってみたり(どちらも特にアニメなど見せていませんが、色々な場所で出会うキャラクターですよね。)全くそういうキャラクターには興味を示さない様子です。
街の風景を覚えるのも得意で、車で通った道をとてもよく覚えているようです。家から車で30分先の家のペットの病院(2~3回行ったことがある)の近くを通った時も、「こっちに行ったらペットの病院だね」と言っていました。他にも、先日通った際にこの交差点にあった車が何色だったのか、等、覚えていて言うので視覚が鋭い状態なのかなあと思います。
「手をひらひらさせる」「体をゆする」「ぴょんぴょん跳ねる」等、いかにも一見して奇異にみえるような症状はありません。
★ストレスがたまると精神的な疾患が出やすい
3歳までの激しい夜泣き(1時間くらい続く、ピークの2歳ごろにはポルターガイストばりに暴れていました。)、寝起き泣き(昼寝の後には毎日1時間ほど、3歳ごろに減少。)、トイレトレ中のチックやどもり、夜間の成長痛などの症状がよく出る。
★言語発達はやや遅い程度
初語は1歳2ヶ月、2語文は2歳、3歳2ヶ月の現在はほとんど問題なく会話ができます。ただし「ただいま&おかえり」の使い分けや「してあげる、してもらう、してください」等の立場によって使い分ける言葉がマスターできていません。上にも書きましたが、幼稚園の面接で聞かれるような簡単な質問は答えられますが、「今日幼稚園でなにをした?」といった抽象的で幅広い質問にはほとんど答えてくれません。(←言語発達の問題とはちょっと違うのかな?)
ただ、話し始めが格別遅いわけではなかったわりには、いまひとつ言葉遣いがスムーズにならないという違和感はあります。
★集団活動が苦手
「想像力の欠如」と言われる部分なのでしょうか。空気を読むのが苦手で「今は何をするときか」をなかなか理解できません。1歳~2歳で通っていたヤマハはほどんどレッスン中放浪して音響機材ばかり触っていました。幼稚園に入園したばかりのとき(3歳0ヶ月)は、しょっちゅう教室から脱走していたり、朝礼で並ぶときなどフラ~っと輪から外れてしまうことも多々、集団のダンス遊びなども、興味をなくして輪から外れることはよくあります。ただ、ルーチンの多い幼稚園に通っていたこともあり、入園して1ヶ月ほどで随分皆と同じ行動はとれるようになってきたようです。
★スタート&ストップがかかりにくい
「●●をしてください!」と言われても、動き出しが本当に遅いです。幼稚園の他のお友達を見ていても、帰るときの靴の履き替えの指示などをぱぱっとこなしますが、息子は「ダ~ラダラ」としていて動きません。自分で靴を履けないわけじゃないのですが、「やる気にならない」という印象です。
また、「●●をやめなさい!」と言ってもなかなかやめてくれません。(これも3歳を過ぎて随分よく聞いてくれるようにはなりましたが…。)なんというか「やめなさい、の指示を聞かなければいけない理由がわからない」という感じでしょうか。
★運動が苦手
上手にジャンプできるようになったのは3歳直前だったかと思います。いまだに普通のボールをキャッチすることができません。(風船ならギリギリキャッチボールできます。)
★ひとり遊びが下手
遊びを創造するのが苦手なのかな…すぐ大人に遊びを提供してもらいたがります。ブロック遊びなども、「作って」「やって」と言うばかりで自分ではなかなかやりません。
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できることもたくさんあります。
★数の理解は5まではできます。
★ひらがなは8割がた覚えていてカルタなども上手です。(ただしこれは視覚優位だからかな?)
★歌は上手です。
★人間の絵は上手に描けます。
★○や□は上手に描けます。
★妹をとても可愛がっています。
★お買い物やお散歩の際はちゃんと一緒について来てくれます。
★慣れた大人にはとても人懐っこいです。「○○先生、遊ぼう♪」等、誘ったりもします。
★親への執着は多分薄いほうなので、親子分離は問題ありませんが、親を見つけた時には満面の笑みも出るし、幼稚園の別れ際に泣いたりしたこともあります。
★手遊び、リズムダンスが好きで上手。
★トイレトレーニングはほぼ完ぺきです。
★靴下履き・靴履き・ボタン留め・パンツやズボン履きはほぼ問題なし。(かぶりものの上着は7割がた、前開きの上着はまだ袖を通す側を間違えたり、背中に衣類を回してもう片方の手を入れるのができていません。)
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なんというか、現時点では世間の人から見たら「あんまりお返事が上手じゃない、説明が下手、指示が通りにくい、友達に興味がない」あたりが気になるだけの子供です。家庭内では今ほとんど困っていることがなくて、でも、集団生活になると人と違うところが目立つ感じです。
明らかに息子にアスペの傾向があって、療育が必要とされていることに異存はないのですが、3歳で確定診断を受けてしまうほどの重さなのかなあ?という違和感は正直感じているほど「ぱっと見はかなり普通の子」です。
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2011/05/19(Thu) 12:
38:59
先日、3歳2ヶ月にて「アスペルガー症候群です」と診断を受けてしまった息子。
発達の過程をまとめます。
★出生
40週3日にて出産。破水→陣痛促進剤3日→陣痛微弱に→お腹を押して鉗子分娩。
実の姉が難産気味だったので、最初は難産も仕方なかったかな…と思いましたが、もしかしたら自閉傾向のある赤ちゃんの出産は難産になる傾向があるのかも…?と最近思い始めている私です。
産後は裂傷が激しく、また、恥骨離開にて1年以上横を向いて眠ることのできない体でした。(でもまた妊娠出産できました。)
息子は、産院でも異様なほどに泣きっぱなしの赤ちゃん。同じ産院にいた同級生からも「いつも泣いてるよね…。。」と指摘される始末。泣いているか、寝ているかのどちらかの赤ちゃんでした…。
1ヶ月検診で「とにかくよく泣く赤ちゃんなんです!」とお医者さんに相談、「赤ちゃんは泣くのが仕事ですから」と言われ、「まあそうなんだけど…これは異様だよ!」と言いたかったけど初めての出産育児なのでそれ以上は言えず。
★生後2ヶ月
とんでもなくよく泣く赤ちゃんでした。とにかく眠たい状態が嫌なようで、眠くなってくると激しく泣きます。ひどい時は13時間抱き続けてあやし続けました。
下の子(今のところ定形発達)が生まれてみて気付いたのは、「赤ちゃんって抱いたりあやしたりすれば泣きやむのね…」ということ。息子はいくら抱いても泣きやまない、そんな赤ちゃんでした。
そして、育児本には1ヶ月過ぎに「目をじーっとみつめておっぱいを飲む」なんて記述があるにもかかわらず、「目をそらす」赤ちゃんでした。「自閉症の赤ちゃんは目をそらす」という話を知っていた私は、早くも「この子って…?」と思い、毎日寝不足、産後の痛くてたまらない体を抱えて苦しくて不安な日々を過ごしました。
※このころ、ネットで「目が合わない&赤ちゃん」で調べまくりました。調べてわかったことは「自閉症の赤ちゃんであってもよく目が合う赤ちゃんもいる」「目を合わせるのが苦手な定形発達の赤ちゃんもいる」という2つのことです。ウチの息子は目が合わず(目をそらす)、結果アスペルガーでしたが、必ずしも「目が合わない=自閉症」ではないということのようです。(このことで検索してきた方の参考になれば…。)
★生後3ヶ月
3ヶ月後半になって、息子は初めて抱かれている人の目を見ることができました。でも、その初めては母親ではなく、お爺ちゃんに向けてのものでした。それ以降、少しずつ、少しずつ、抱かれている相手の目を見たり、微笑まれたら微笑み返したりするようになってきます。
体の発達は格別遅くもなく、3ヶ月後半には寝返りもしました。
市の3ヶ月検診で不安に思う旨を保険師さんに相談するも「大丈夫ですよ~」こんなにうつぶせのポーズもしっかりして!と褒められ…とりあえず特にひっかからず、でした。
★1歳2ヶ月
初語が出ました。「お茶」と「はい」から始まりました。男の子にしては格別遅いというほどでもなかったので、「自閉症じゃないかも」と思い、まずは一安心しました。でも、なんとな~く感じる「意思の疎通が鈍いな…」という感じ。「これはダメ!」といくら一生懸命言ってもやめてくれません。行動をストップさせる言葉にはなかなか応じてくれませんが、「●●を取って」などには気が向けば応じてくれるので、言葉を理解はしているんだろうな…とは思っていました。
この時期、一人で歩けるようになりました。指差しも始まりました。
生後2ヶ月から発達を疑っていたため、市の発達相談に初めて行きました。息子の様子をみた保険師さんは「重度の自閉症という印象はうけないけれど…発達検査を受けるなら別日程で心理士さんと行ないます。」と言われ、ちょっと面倒になってしまい発達検査は受けませんでした。
音楽に合わせて体をよく動かしていたのでヤマハに通い始めました。でも、なかなかリトミックなどに参加せず、教室をフラフラしていることがほとんど。なんでなのかなあ?と悩みました。
★1歳7ヶ月
市の検診がありました。俗に言う1歳半検診です。絵を見て指差し、などの検査があります。息子は6問全問正解、当時にはもう100前後は単語も出ていました。(パパ・ママはまだでした。)
保険師さんに「指示が通りにくい」「みんなと一緒にリトミックなどを楽しめない」等相談をするも、特に問題なしとスルー。
この頃、随分歩けるようになっていましたが、「手をつなぐ」ことをいつも嫌がっていました。息子には触覚過敏はありませんが、「手をつなぐ=自分の行きたいところへ行くことを阻害される」と感じて嫌がっていたようです。親と離れても全然平気な息子でした。数月かけて、草原を楽しく手をつないでお散歩する練習を重ね、後に手をつなぐことができるようになりました。今では(3歳)手をつなぐことは大好き、「お手手つないで寝る」と言ってきます。
いろいろと発達には不安はあったものの、行かせたい幼稚園があったため、受験に備え幼児教室に通い始めました。なかなかじっと椅子に座っていられない様子ではありましたが、内容に全くついていけていないわけでもなく…周囲の子と比べてやっぱり振る舞いにちょっと違いを感じつつも通わせ続けました。(3歳まで1年半通いました。)
★2歳0ヶ月
2語文が始まりました。魔の2歳児の始まりでしょうか。体はある程度自由に動くようになってきているものの、なかなか意思の疎通が十分ではなく、親子の間にストレスがたまることも…。激しい夜泣きが始まったのもこの頃。車が大好き(特にタイヤ)でした。下の子の出産を控えていたため、ヤマハを退会しました。
2歳になったのでトイレトレーニングをスタート。激しくトイレに座ることを嫌がり、チックが出たのでいったん停止。以来、オムツのウンチを替えることですら大暴れで抵抗するようになってしまいました。
★2歳6ヶ月
下の子が産まれました。少しずつ「ダメ」を理解してくれるようになったとはいえ、やはりなかなか指示が通りにくく、また出産のために里帰りした実家の両親に「ここまで言うことを聞かないのはおかしいのでは?」と言われたり、「躾がなっていない」と言われたり…。
里帰りの後、市に再度相談を依頼し、自宅にて発達相談と発達検査をしました。結果、検査の中では発達の遅れはないものの、やはり検査中に「注意を向けにくい」「やりとり遊びへの反応が鈍い」等、若干気になる部分があるとのことで、市で行っている月2回の発達支援教室に通い始めました。
一方で、微妙な心持ちながら幼稚園を受験、幼稚園と幼児教室とのコネもあった上に、当日は比較的上出来だったので合格。このまま年少から幼稚園に通っていいのだろうか…。
トイレトレーニングを再開。一般的にはよくないと言われているけれど、おやつで釣ってトレーニングを進める。(アスペ傾向のある息子には「褒め」だけではなかなか伝わらなかった。)
★2歳9ヶ月
市の発達支援教室は回数が決まっているので卒業、今度は市の障害者施設で行われている週3回の療育へ。ただし、この療育は幼稚園に通い始めるまでの3ヶ月限定です。生まれたての下の子を連れての療育は大変でしたが、「今、頑張らないと」とほとんど欠席せず下の子をオンブしながら参加しました。年末年始&年度末の関係上、結局通えたのは実質2ヶ月間でしたが、息子は随分と成長をみせてくれました。私が声を絶えずかければ「みんなで一緒に体操」したり、出席の時に「はい!」とお返事ができるようになりました。(1歳のときすでに返事はできていたのですが、2歳代では返事をしたり、自分で名前を言うことが嫌いになってずっと言ってくれませんでした。)
★2歳10ヶ月
障害者施設から紹介された発達専門の病院に初めて診察をしてもらいました。
「アスペルガーの傾向・ただし個性の範疇・他人への興味のなさや興味の偏りはあるものの、コミュニケーションの質的障害はそれほど感じない」とのこと。初めてお医者さんの口から聞いた「アスペルガー」の言葉にショックをうけつつも「個性の範疇」という言葉に支えられて数月を過ごす…。
★3歳1ヶ月
早生まれなため、3歳になってすぐに年少へ。幼稚園は受験もあるようなお勉強幼稚園。療育を受けていた障害者施設の先生とも相談し、まだ「アスペルガー」と診断を受けたわけでもないので、事前の調査書類では「集団行動がまだなかなかできないので、個別にもう一声をお願いします。」「まだお友達との関わり方がわからないようなので少しずつ促したい」等、具体的な内容には触れたものの、発達障害を疑っているという文言は書きませんでした。(実際、長く通っていた幼児教室にて「アスペルガー傾向」と言ったとたん、色々なことを急に諦められてしまうようになり、「言わなければよかったかな…」と後悔したこともあったので。)
★3歳2ヶ月
幼稚園に通い始め、最初のうちはトイレを失敗したりもしていましたが、1月くらいでトイレの失敗もなくなる。(おむつが取れたのは2歳10ヶ月頃。完璧になったのは幼稚園でも失敗しなくなった3歳2ヶ月かな。)
おびえながら向かった保育参観では、明らかに園児の中で突出して集中しない子なのは間違いないけれど、一応すべてのプログラムに頑張って参加、歌なども一緒に歌っている様子を見て「しばらくは頑張って幼稚園に通ってみよう。」と決心する。
3歳にて幼児教室を辞めたので、新しく何か習い事でも…と考えたけれど、まずは療育を進めなくてはと思い、療育教室が併設されているクリニックにて発達の診察を受ける。幼稚園で頑張っている姿を見てすっかり安心したこともあり、今回も「アスペ傾向&個性の範疇」と言われるとばかり思って呑気に受診…結果「息子さんはアスペルガー症候群です。」と言われてしまいました。
え!?そんなに重い???
ちょっとびっくりしつつも、今は診断名より療育をして前に進むことだけだと思い平常心を保つ。
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発達の過程をまとめます。
★出生
40週3日にて出産。破水→陣痛促進剤3日→陣痛微弱に→お腹を押して鉗子分娩。
実の姉が難産気味だったので、最初は難産も仕方なかったかな…と思いましたが、もしかしたら自閉傾向のある赤ちゃんの出産は難産になる傾向があるのかも…?と最近思い始めている私です。
産後は裂傷が激しく、また、恥骨離開にて1年以上横を向いて眠ることのできない体でした。(でもまた妊娠出産できました。)
息子は、産院でも異様なほどに泣きっぱなしの赤ちゃん。同じ産院にいた同級生からも「いつも泣いてるよね…。。」と指摘される始末。泣いているか、寝ているかのどちらかの赤ちゃんでした…。
1ヶ月検診で「とにかくよく泣く赤ちゃんなんです!」とお医者さんに相談、「赤ちゃんは泣くのが仕事ですから」と言われ、「まあそうなんだけど…これは異様だよ!」と言いたかったけど初めての出産育児なのでそれ以上は言えず。
★生後2ヶ月
とんでもなくよく泣く赤ちゃんでした。とにかく眠たい状態が嫌なようで、眠くなってくると激しく泣きます。ひどい時は13時間抱き続けてあやし続けました。
下の子(今のところ定形発達)が生まれてみて気付いたのは、「赤ちゃんって抱いたりあやしたりすれば泣きやむのね…」ということ。息子はいくら抱いても泣きやまない、そんな赤ちゃんでした。
そして、育児本には1ヶ月過ぎに「目をじーっとみつめておっぱいを飲む」なんて記述があるにもかかわらず、「目をそらす」赤ちゃんでした。「自閉症の赤ちゃんは目をそらす」という話を知っていた私は、早くも「この子って…?」と思い、毎日寝不足、産後の痛くてたまらない体を抱えて苦しくて不安な日々を過ごしました。
※このころ、ネットで「目が合わない&赤ちゃん」で調べまくりました。調べてわかったことは「自閉症の赤ちゃんであってもよく目が合う赤ちゃんもいる」「目を合わせるのが苦手な定形発達の赤ちゃんもいる」という2つのことです。ウチの息子は目が合わず(目をそらす)、結果アスペルガーでしたが、必ずしも「目が合わない=自閉症」ではないということのようです。(このことで検索してきた方の参考になれば…。)
★生後3ヶ月
3ヶ月後半になって、息子は初めて抱かれている人の目を見ることができました。でも、その初めては母親ではなく、お爺ちゃんに向けてのものでした。それ以降、少しずつ、少しずつ、抱かれている相手の目を見たり、微笑まれたら微笑み返したりするようになってきます。
体の発達は格別遅くもなく、3ヶ月後半には寝返りもしました。
市の3ヶ月検診で不安に思う旨を保険師さんに相談するも「大丈夫ですよ~」こんなにうつぶせのポーズもしっかりして!と褒められ…とりあえず特にひっかからず、でした。
★1歳2ヶ月
初語が出ました。「お茶」と「はい」から始まりました。男の子にしては格別遅いというほどでもなかったので、「自閉症じゃないかも」と思い、まずは一安心しました。でも、なんとな~く感じる「意思の疎通が鈍いな…」という感じ。「これはダメ!」といくら一生懸命言ってもやめてくれません。行動をストップさせる言葉にはなかなか応じてくれませんが、「●●を取って」などには気が向けば応じてくれるので、言葉を理解はしているんだろうな…とは思っていました。
この時期、一人で歩けるようになりました。指差しも始まりました。
生後2ヶ月から発達を疑っていたため、市の発達相談に初めて行きました。息子の様子をみた保険師さんは「重度の自閉症という印象はうけないけれど…発達検査を受けるなら別日程で心理士さんと行ないます。」と言われ、ちょっと面倒になってしまい発達検査は受けませんでした。
音楽に合わせて体をよく動かしていたのでヤマハに通い始めました。でも、なかなかリトミックなどに参加せず、教室をフラフラしていることがほとんど。なんでなのかなあ?と悩みました。
★1歳7ヶ月
市の検診がありました。俗に言う1歳半検診です。絵を見て指差し、などの検査があります。息子は6問全問正解、当時にはもう100前後は単語も出ていました。(パパ・ママはまだでした。)
保険師さんに「指示が通りにくい」「みんなと一緒にリトミックなどを楽しめない」等相談をするも、特に問題なしとスルー。
この頃、随分歩けるようになっていましたが、「手をつなぐ」ことをいつも嫌がっていました。息子には触覚過敏はありませんが、「手をつなぐ=自分の行きたいところへ行くことを阻害される」と感じて嫌がっていたようです。親と離れても全然平気な息子でした。数月かけて、草原を楽しく手をつないでお散歩する練習を重ね、後に手をつなぐことができるようになりました。今では(3歳)手をつなぐことは大好き、「お手手つないで寝る」と言ってきます。
いろいろと発達には不安はあったものの、行かせたい幼稚園があったため、受験に備え幼児教室に通い始めました。なかなかじっと椅子に座っていられない様子ではありましたが、内容に全くついていけていないわけでもなく…周囲の子と比べてやっぱり振る舞いにちょっと違いを感じつつも通わせ続けました。(3歳まで1年半通いました。)
★2歳0ヶ月
2語文が始まりました。魔の2歳児の始まりでしょうか。体はある程度自由に動くようになってきているものの、なかなか意思の疎通が十分ではなく、親子の間にストレスがたまることも…。激しい夜泣きが始まったのもこの頃。車が大好き(特にタイヤ)でした。下の子の出産を控えていたため、ヤマハを退会しました。
2歳になったのでトイレトレーニングをスタート。激しくトイレに座ることを嫌がり、チックが出たのでいったん停止。以来、オムツのウンチを替えることですら大暴れで抵抗するようになってしまいました。
★2歳6ヶ月
下の子が産まれました。少しずつ「ダメ」を理解してくれるようになったとはいえ、やはりなかなか指示が通りにくく、また出産のために里帰りした実家の両親に「ここまで言うことを聞かないのはおかしいのでは?」と言われたり、「躾がなっていない」と言われたり…。
里帰りの後、市に再度相談を依頼し、自宅にて発達相談と発達検査をしました。結果、検査の中では発達の遅れはないものの、やはり検査中に「注意を向けにくい」「やりとり遊びへの反応が鈍い」等、若干気になる部分があるとのことで、市で行っている月2回の発達支援教室に通い始めました。
一方で、微妙な心持ちながら幼稚園を受験、幼稚園と幼児教室とのコネもあった上に、当日は比較的上出来だったので合格。このまま年少から幼稚園に通っていいのだろうか…。
トイレトレーニングを再開。一般的にはよくないと言われているけれど、おやつで釣ってトレーニングを進める。(アスペ傾向のある息子には「褒め」だけではなかなか伝わらなかった。)
★2歳9ヶ月
市の発達支援教室は回数が決まっているので卒業、今度は市の障害者施設で行われている週3回の療育へ。ただし、この療育は幼稚園に通い始めるまでの3ヶ月限定です。生まれたての下の子を連れての療育は大変でしたが、「今、頑張らないと」とほとんど欠席せず下の子をオンブしながら参加しました。年末年始&年度末の関係上、結局通えたのは実質2ヶ月間でしたが、息子は随分と成長をみせてくれました。私が声を絶えずかければ「みんなで一緒に体操」したり、出席の時に「はい!」とお返事ができるようになりました。(1歳のときすでに返事はできていたのですが、2歳代では返事をしたり、自分で名前を言うことが嫌いになってずっと言ってくれませんでした。)
★2歳10ヶ月
障害者施設から紹介された発達専門の病院に初めて診察をしてもらいました。
「アスペルガーの傾向・ただし個性の範疇・他人への興味のなさや興味の偏りはあるものの、コミュニケーションの質的障害はそれほど感じない」とのこと。初めてお医者さんの口から聞いた「アスペルガー」の言葉にショックをうけつつも「個性の範疇」という言葉に支えられて数月を過ごす…。
★3歳1ヶ月
早生まれなため、3歳になってすぐに年少へ。幼稚園は受験もあるようなお勉強幼稚園。療育を受けていた障害者施設の先生とも相談し、まだ「アスペルガー」と診断を受けたわけでもないので、事前の調査書類では「集団行動がまだなかなかできないので、個別にもう一声をお願いします。」「まだお友達との関わり方がわからないようなので少しずつ促したい」等、具体的な内容には触れたものの、発達障害を疑っているという文言は書きませんでした。(実際、長く通っていた幼児教室にて「アスペルガー傾向」と言ったとたん、色々なことを急に諦められてしまうようになり、「言わなければよかったかな…」と後悔したこともあったので。)
★3歳2ヶ月
幼稚園に通い始め、最初のうちはトイレを失敗したりもしていましたが、1月くらいでトイレの失敗もなくなる。(おむつが取れたのは2歳10ヶ月頃。完璧になったのは幼稚園でも失敗しなくなった3歳2ヶ月かな。)
おびえながら向かった保育参観では、明らかに園児の中で突出して集中しない子なのは間違いないけれど、一応すべてのプログラムに頑張って参加、歌なども一緒に歌っている様子を見て「しばらくは頑張って幼稚園に通ってみよう。」と決心する。
3歳にて幼児教室を辞めたので、新しく何か習い事でも…と考えたけれど、まずは療育を進めなくてはと思い、療育教室が併設されているクリニックにて発達の診察を受ける。幼稚園で頑張っている姿を見てすっかり安心したこともあり、今回も「アスペ傾向&個性の範疇」と言われるとばかり思って呑気に受診…結果「息子さんはアスペルガー症候群です。」と言われてしまいました。
え!?そんなに重い???
ちょっとびっくりしつつも、今は診断名より療育をして前に進むことだけだと思い平常心を保つ。
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